人生は大車輪

ゲームと小説の備忘録・他にも趣味

平沢進の”INTERACTIVE LIVE SHOW「WORLD CELL 2015」”三日目に行ってきました ver.1

WORLD CELL 1998から実に17年

 平沢進師匠のインタラクティブライブの中でも特に評価の高いWORLD CELL 1998の続編にあたる今回のインタラ。当時はまだファンではなかったので生で見ることはできませんでしたが、DVDで予習しておきました。

 思えばあのころも自然災害や無差別テロ、政局不安定などで非常に世間が落ち着かない時期だったように思います。これまでは現状を平沢がどう評価しているかはTwitterやGreenNerve会報から伺うしかなかったわけですが、今回のライブではかなりはっきりと「我に返れ」というテーマが打ち出されていたことから感じるものがありました。

 

とりあえずの雑感

 生で見ることができた三日目は、非常に平沢の調子が良かったようです。今回の基調アルバム「ホログラムを登る男」にはおそらく平沢のチェンジ(いわゆる裏声に変わるギリギリの高さ。出し続けるのは苦しい)の周辺で歌い続ける曲がいくつかありましたが、伸びのある声で全く辛さを感じさせませんでした。まあマイクは何回もずれてましたが……w大御所の貫禄も感じさせるような素晴らしいパフォーマンスだったと思います。

 進行については冒頭の士(さむらい)の口上が長いようには感じられましたが、それでも観客参加が始まれば否応なく盛り上がりました。コードによって選択肢を決めるのは難しかったですが、参加している感じが強くて楽しいです。ひとつ残念だったのは、恒例の「CALL」がなかったことでしょうか。

 今回特に印象に残ったのは、ストーリーが今まで以上に激励を目的とするような内容だったこと。アルバム自体の歌詞も前回のインタラのテーマアルバムとなった「現象の花の秘密」に比べると明るい印象を受けましたが、それ以上に会場で示される物語で「現在のヒラサワ」が歩む道のりに対する暖かさが心を打ちました。「無理」と「あり得ない」の光学現実に惑うヒラサワ、ひいては我々に対する強い励ましが随所に散りばめていたのです。三日目の分岐はおそらく中間のエンド(前回で言うところの「ハンドマイクエンド」)だったのだと思うのですが、それでも最後は非常な希望に満ちており、会場を爽やかに後にすることができました。